今なぜ?コロナ世代の「女性運動」が共感呼ぶ理由
2022年06月03日 09時00分 東洋経済オンライン
コロナ禍は「女性不況」と呼ばれるほど女性に深刻な影響を与えています。女性の非正規労働者はコロナの感染拡大前より減少。路上に出たり炊き出しの列に並んだりする女性もなお目立ちます。
ところが、女性の失業率は男性を下回り続けるなど打撃の大きさは表面化しておらず、「沈黙の雇用危機」の様相を示しています。いったいどういうことなのか。
貧困や非正規雇用の問題を報じてきたジャーナリストの竹信三恵子さんは、「働く女性の訴えを抑え込んでいく『社会の装置』がある」と言います。その「装置」の実態について、竹信さんが女性の働く現場からさぐっていきます。
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コロナ禍は女性の困窮をあぶりだした。だが、「つらい」という声はバッシングに抑え込まれる。そんな「沈黙の装置」を打ち破る20代、30代女性の動きが、コロナ禍で広がっている。
「コロナ世代」「#MeToo世代」の彼女たちの「沈黙打破ツール」は、@対面でなくても意思疎通できるSNS、A生理や子育てなど「女性の私事」とされてきた問題の社会化、B支援する側とされる側の壁の乗り越えだ。
従来の抗議活動とは異なる「やさしいこぶしの振り上げ方」の発見がそこにある。
「生理の貧困」が知られるようになった背景2022年3月23日、厚生労働省は、「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査」の結果を公表した。
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