日本は「ハイブリッド戦争」の脅威に備えているか

日本は「ハイブリッド戦争」の脅威に備えているか

もはや国家間の戦争はリアルに加えてサイバー空間の中でも繰り広げられる(写真:taa/PIXTA)

2月24日から始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、アメリカ軍は今後の軍事行動においても、砲撃に加えて、サイバー戦、電子戦、情報戦を組み合わせたハイブリッド戦が仕掛けられてくることを想定し、総合対応力強化のために演習や組織編成を進めている。本稿では、そうした取り組みを概観したうえで、日本が得られる教訓について分析する。

4月のアメリカ陸軍の演習まずアメリカ陸軍が4月に行ったのは、都市への爆撃に加えて、ソーシャルメディアによる偽情報の拡散やジャミングなどの電子戦を展開する軍隊を想定した2週間に及ぶ演習である。4月16日付のAP通信が報じた。

テキサス州に拠点を置く第1騎兵師団第2旅団の兵士約4500人がアメリカ軍役、カリフォルニア州のモハーヴェ砂漠にある国家訓練センターの第11装甲騎兵連隊の兵士1350人がロシア語を話す敵軍役を担当し、同センターに設けられた模擬都市で演習を実施した。

模擬都市を占拠している敵軍役は、ロケット砲やミサイルでの都市の破壊を厭わず、しかも「アメリカ軍が攻撃を準備中」など、事実に基づかない非難をソーシャルメディアで拡散するという想定だ。携帯電話で撮った画像も素早くソーシャルメディアに投稿する。

一方、アメリカ軍役は、死傷者が増え、側面から猛攻を受け、補給が滞っている中で、敵のプロパガンダが自分たちをどのように描いているかにまで注意を払う余裕がなかなかない。

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