「誰とでも仲良く」親の教育が少年に起こした悲劇

「誰とでも仲良く」親の教育が少年に起こした悲劇

親の「よかれと思って」が招いた悲しい結末とはーー(写真:mits / PIXTA)

親が「よかれと思って」実践している声かけ・子育てが子どもの未来を呪ってしまっている――。そう語るのは、元法務省でこれまで1万人の犯罪者・非行少年を心理分析してきた犯罪心理学者の出口保行氏。出口氏の最新刊『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』は、そんな実例をまとめた子育ての解説書になっている。

本記事はその中から、「みんなと仲良く」という言葉についての解説を抜粋。大人の世界では仲良くない知人も当たり前に存在する。それにもかかわらず、大人は子どもに「仲良くしなさい」「友だちができて偉い」と言ってしまいがちだ。知らず知らずのうちに、子どもに「きれいごと」を押しつけていないだろうか。非行少年に限らず、どんな家庭でも気をつけておきたい注意点と解決策を解説する。

※本記事に出てくる実例はプライバシー等を考慮し一部改変しています。

責任感が爆発してしまったワタルが向かったものワタルはごく普通の中学2年生。成績は中くらいで、クラスの中ではみんなと仲良く付き合い、のけものにされたりいじめられたりしたこともありません。部活はサッカー部。小学生の頃から地域のスポーツ少年団でサッカーをしており、レギュラーポジションを獲得していました。

そんなワタルの悩みは、自己主張ができないこと。両親からは「みんなと仲良くしてね」と言われ続けてきたので、人の顔色をうかがうのが常となり、自分の意思表示をする前に「人はどう思うだろう」と考えてしまいます。

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