日本人は「結婚の目的」を相当勘違いしている

日本人は「結婚の目的」を相当勘違いしている

幸せになるための中核にあるのは…(写真:successo images / PIXTA)

信仰とは無縁だった企業人がカトリック司祭に転身。『キリスト教は役に立つか』を書いたカトリック御受難修道会司祭の来住英俊氏に、「共に生きる」という幸福論について聞いた。

──結婚を勧めていますね。

結婚生活については、特にイエス・キリストと人間とが共に歩んだ歴史の中で、カトリック教会が積み重ねてきた知恵がある。人が人と共に生きる形の最も典型的に凝縮されたものは夫婦であるとカトリック教会は認める。

■日本で結婚とは幸福ではなくサバイバル重視

日本の社会で結婚は大いに話題になる。「婚活」などもある。だが、そのほとんどは幸福ではなくてサバイバルの問題。社会の中で不安になり、いちばん底辺まで沈没せずに何とか生きていくために結婚しなければならないといった、脅かしのような形でいわれる。

結婚しないと大変なことになる。その一方で、結婚すると大変とも。両面からの脅かしを若い人は聞かされている。これは不幸なことだ。目指すは人間の幸福であり、その根本にあるものは経済的な豊かさではない。幸福のいちばん深い要素は、縁あって出会った人が腹を決めてその関係を一生にわたって少しずつ深めていく。能動的に深めていくことの中にある喜びこそ、人間の幸福の中で最も取り去られないものだ。

──経済的な条件ではない?

今とかく経済的な生活条件をよくしていくことでしか、幸福を考えられなくなっている。自分の手の中にあり自分も参加していけると感じられなければ、われわれの心は荒廃していく。人間の幸せを給与や年金でしか考えられなければ、幸せはもう自分の手の中になく、ただ力ある人たちの良識と憐憫(れんびん)に頼るしかない。金持ちや政治家の憐みによるものでは幸せははかないものだ。 

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