「日本も右傾化」と世界の目

「日本も右傾化」と世界の目

日本も「右傾化した」と世界から見られている

日本も「右傾化した」と世界から見られている

日本全体がおかしな状況になっているワケではないが…(写真:tantan / PIXTA)

2016年、イギリスの欧州連合(EU)離脱が国民投票で決まり、アメリカではドナルド・トランプ氏が大統領に当選した。メディアは、自国第一主義を掲げる極右政党やポピュリズム(大衆迎合主義)の伸長をはじめ、“右傾化”というキーワードを使い日々報道している。

だが、その各地の“右傾化”の実態や要因は、それぞれ複雑でとてもひとくくりにはできない。“右傾化”に揺れる世界、その複雑な背景を、ジャーナリストの池上彰氏と増田ユリヤ氏の共著『なぜ、世界は“右傾化”するのか?』の一部を抜粋しながら見ていこう。

■“右傾化”報道をどう捉えるか

2017年のヨーロッパは「選挙イヤー」だ。すでに実施された選挙も含め、3月にオランダの下院選挙、4月と5月にはフランスの大統領選挙が行われ、6月はイギリスの総選挙、フランスの国民議会(下院)選挙、9月にドイツの総選挙という予定になっている。

3月に行われたオランダの下院選挙は、与党の自由民主党が、極右政党・自由党に勝利した。フランスの大統領選挙は、5月7日に決選投票が行われ、中道派の前経済大臣のエマニュエル・マクロン氏が、極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン氏を抑え当選。この事実を日本のメディアがどう伝えていたかを少し思い起こしてほしい。

たとえばオランダの選挙は、「極右政党の自由党が第二党に躍進」と伝えていたか。それとも「与党の自由民主党が極右政党・自由党の勢いに待ったをかけた」と伝えられていたか。

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