英国メイ首相敗北で、まさかのEU離脱撤回?

英国メイ首相敗北で、まさかのEU離脱撤回?

EU首脳会談での英国・メイ首相とトゥスクEU大統領(写真:ロイター/アフロ)

英国がEU離脱を選んだ国民投票から1年。6月22〜23日に開催されたEU(欧州連合)首脳会議は久しぶりに希望と楽観が支配した。

EUを覆うムードが変わった背景には経済・雇用情勢の改善がある。EU経済は、拡大テンポを速めており、失業率低下のピッチも上がってきた。景気の拡大は加盟国全体に広がっているし、長く停滞してきた投資も力強さを増してきた。

フランスで親EUを掲げたマクロン大統領が誕生、反EUのポピュリスト政党の台頭という流れを止めた効果も大きい。マクロン大統領は、国民議会選挙での単独過半数確保という勝利を手にして、今回、EU首脳会議に初参加した。会場前で待つテレビ・カメラにウィンクで応え、さっそく存在感をアピールした。

英国のEU離脱、EUへの懐疑を隠さない米国大統領の誕生は、今年初めに懸念されていたようにEUの遠心力を強めるのではなく、むしろ結束を強める方向に働いている。

■求心力低下するメイ首相に高まる圧力

EU首脳会議には希望と楽観を共有できない首脳も参加した。地滑り的な勝利を狙った解散・総選挙という賭けに敗れた英国のメイ首相だ。

メイ首相の求心力の低下は著しい。キャメロン政権で財務相を務め、現在、英紙イブニング・スタンダードの編集長を務めるジョージ・オズボーン氏が用いた「a dead woman walking(歩く屍あるいは死刑囚)」という表現があてはまってしまう状況だ。

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