タカタ、破綻でも開き直る経営者の重い責任

タカタ、破綻でも開き直る経営者の重い責任

6月26日の会見で頭を下げる高田重久会長兼社長(左)ら、タカタの経営陣(撮影:尾形文繁)

エアバッグの異常破裂問題で経営が悪化したタカタは6月26日午前、民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請した。裁判所の管理下で事業を継続しながら再建を目指す。米国でも同様に米連邦破産法第11条(チャプター11)に基づく再生手続きを開始する。

「なぜこの(異常破裂)問題が起こったのか不可解」「何が悪かったんだろう」「当時の試験では予見不可能だった」

裁判所への申請後、タカタの高田重久会長兼社長は東京都内での記者会見でそう話した。自らの経営責任を省みるどころか、このような事態に陥ってもなお、開き直るような態度を見せた。

■最後まで当事者意識に欠けていた会長

異常破裂の原因となったのは、車の衝突時にエアバッグを膨らませるために必要なインフレーター(ガス発生装置)に入っている、「硝酸アンモニウム」とよばれる火薬の材料だった。高田会長はこの安全性についての見解を述べる中で、「(他社が利用していない硝酸アンモニウムを採用するという)選択は、当時の経営陣がかかわっている」とも語った。

米国だけで死亡事故が11件、国内でも2件の負傷事故が起きている。そんな非常事態で経営破綻に追い込まれた企業の現経営トップとして、あまりにも当事者意識に欠ける一言だった。

さらに繰り返し主張したのが「安全性に自信を持ったものを提供した」という点だった。現実に事故は起きているが、異常破裂の原因は究明できていない。ドイツの解析機関であるフラウンホーファー研究機構が調査しても原因がつかめなかったことを根拠に、高田会長は「事故が起きる条件はわかるが、(事故の)再現性はない」と述べた。

原因を究明することもできない技術を世の中に送り出すこと自体、「安全」を標榜する部品メーカーの企業姿勢として正しい選択だったのか。検証能力を超えた技術の活用に限界が生じたことに対して、謙虚な姿勢を見せることはなかった。

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