黒田電気「旧村上ファンド」提案可決の舞台裏

黒田電気「旧村上ファンド」提案可決の舞台裏

村上世彰氏はシンガポールから株主総会の推移を見守っていた(撮影:今井康一 6月上旬に撮影)

「株主提案、ええんちゃうの?外部の目を入れるのはいいことよ」(自営業の女性株主)。「村上さんは金儲けだけでしょ。黒田電気のことなんか考えてへん」(黒田電気OBの男性株主)。

6月29日、電子部品商社の黒田電気は大阪で株主総会を開催した。小雨の降る中、本社前には午前8時台からカメラマンや記者が集まり、ただならぬ雰囲気を漂わせていた。

総会に集まった株主には「黒田電気の株は10年以上保有している」などと語る人が多かった。物言わぬ個人株主も今回、重い腰を上げた格好だ。

■焦点は、株主提案が可決されるかどうか

本総会の最大の焦点は、旧村上ファンド系の投資会社「レノ」など村上世彰氏の関連会社・関係者による株主提案が通るかどうかだった。レノは黒田電気の筆頭株主で、共同保有者の分を合わせると3月末で35%(議決権ベースで37%)を保有している。一橋大学客員教授の安延申氏を社外取締役に選任する株主提案をしていた。

安延氏は、村上氏と同じく東京大学、通商産業省(現・経済産業省)の出身で、村上氏の先輩にあたる。機械情報産業局(現・商務情報政策局)情報処理振興課長、同電子政策課長を経てウッドランド社長に就任。フューチャーアーキテクト社長、佐川急便を擁するSGグループの情報処理子会社・SGシステムの社長を経験した経営のプロだ。

村上氏はかつてM&Aコンサルティング(通称村上ファンド)を率いて、昭栄、東京スタイル、阪神電気鉄道、ニッポン放送(いずれも当時の社名)の株を大量に保有。村上ファンドは「物申すファンド」として、当時の日本では珍しかった敵対的TOB(株式公開買い付け)やプロクシーファイト(委任状獲得競争)を手掛けたことで知られる。現在の村上氏は個人資産のみで国内外の上場企業や不動産に投資している。

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