人気作家夫婦が交互連載で離婚を考えたワケ

人気作家夫婦が交互連載で離婚を考えたワケ

SF作家とホラー作家の夫婦が、仲良くなるはずの読書リレーの先にたどり着いた場所は…?(撮影:菊岡 俊子)

読書を通じて、夫婦がお互いを理解し合う――。こんな目的を掲げ、芥川賞作家の夫・円城塔(えんじょう とう)さんと、ホラー作家の妻・田辺青蛙(たなべ せいあ)さんは、本を代わりばんこに勧め合って感想エッセーをしたためるリレー連載を2年間続け、このほど『読書で離婚を考えた。』という衝撃のタイトルの書籍として発売した。仲良くなるはずの読書リレーは、うまくいかなかったのだろうか。ふたりがこの連載を通じてわかった夫婦にとって大切なこととは、いったいなんだったのでしょうか。

■はじめての夫婦仕事はつらかった

――夫婦の相互理解を目的に始まった連載なのに、夫婦仲が悪くなったというのは本当ですか。

円城 塔(以下、円城):はい。僕の回のエッセーが掲載された日は明らかにこの人(田辺 青蛙さん)の機嫌が悪くなっていましたね。つらい連載でした。

田辺 青蛙(以下、田辺):イラッとする局面はいろいろありました。やり取り自体は楽しかったんですけど、好きな本を勧めたのに、ほとんど感想がなくてあっさり返されるのはつらかったです。

円城:お互い、本の内容に関する意見があんまりない(笑)。

田辺:いつも本を勧め合うのは、同じジャンルの人――私でいうとホラーや怪談界隈の仲間うちが多いので、その人が今まで読んできた本はだいたいわかっていますし、どういう感想を抱くかの予想も大きくは外れない。でも円城はSFの人で、読んできた本もぜんぜん違うので、どんな感想を抱くのか予想できない。はじめての体験でした。

円城:そもそもスタンスもまるで違う。僕は、君の知らないこういう本もあるんだよと提示して、あとは自由に受け取ってもらえればいいという気分だったけど、この人は思ったより、本の「機能」や「正解」を気にするタイプ。本に書いてあることをやってみなきゃとか、実現しなきゃとか。この点、すれ違いを感じましたね。

続きは 東洋経済オンライン で

1

関連記事(外部サイト)