東京都バスは、なぜ56年も営業赤字なのか

東京都バスは、なぜ56年も営業赤字なのか

東京都バス 56年連続で赤字

東京都バスは、なぜ56年も営業赤字なのか

早稲田から松坂屋上野店までをつなぐ「上58」路線はトップ5に入るドル箱路線の1つ。ただ、都バス全体では7割の路線が赤字となっている(記者撮影)

今年6月中旬、東京都交通局のホームページ上にて、2016年度決算がひっそりと公表された。

東京都バスなど乗合バスの運行が中心の自動車運送事業は0.5億円の経常赤字。金額こそ前年度より縮小したものの、3期連続で赤字に沈んだ。営業利益に至っては12.8億円の赤字と、1961年度以来、実に56年連続で赤字が続いている。

交通局は東京都の内部部局ではあるが、東京都水道局や同中央卸売市場のように、条例で制定された公営企業だ。バスや地下鉄のほか、都内を走る数少ない路面電車である都電荒川線や上野動物園モノレール、さらに2008年からは日暮里・舎人ライナーを運行している。

■知られざる東電との関係

乗合バスの事業者は全国の7割以上が赤字といわれる。東京都というドル箱都市を走る都バスですら慢性的な赤字体質なのには、公営企業特有の悩みがありそうだ。23区内を走る路線は乗車距離にかかわらず一律210円(ICカードは206円)という均一料金であることや、民間事業者に率先して、環境やバリアフリーに配慮した最新鋭の車両を投入する費用が重くのしかかっている。

赤字続きの財政状況を受け、交通局としても対策は講じてきた。利用実態に合わせて路線の改廃を適宜進めてきたほか、2003年度からは杉並支所を皮切りに5営業所支所の管理・運行を、東京都が筆頭株主である、はとバスに委託している。

「観光バスが専門である同社は都バスと競合せず、また東京都が大株主であるため意思疎通もしやすい。

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