気仙沼の復興事業、被災者宅に「レッドゾーン」

気仙沼の復興事業、被災者宅に「レッドゾーン」

盛り土かさ上げ工事が終わった気仙沼市内の土地。左の傾斜地の真下の部分が土砂災害特別警戒区域に指定されている(記者撮影)

国の法律で定められた「土砂災害特別警戒区域」は“レッドゾーン”と呼ばれ、住宅の建築が厳しく制限されている。近接した土砂崩れの危険がある斜面をコンクリートで補強するなど万全の対策を講じなければ、レッドゾーンでの住宅の建築は認められない。不動産業者は宅地や建物の売買に際して、買い主に特別警戒区域であることを説明する義務がある。

ところが、その事実を伝えられないまま、危うく自宅の建築に取りかかろうとした住民がいる。宮城県気仙沼市内で進められている震災復興目的の土地区画整理事業で、問題が発覚した。

気仙沼市による土地区画整理事業に協力した小原功さん(52)が、市から元々住んでいた土地に換地処分を受けたのは2018年11月末。「2019年3月頃には念願の自宅が完成する。7年以上に及ぶ仮設住宅暮らしからやっと抜け出すことができる」。こう思って工事に踏み切ろうとした矢先、近所に住んでいた春日淳一さん(72)から耳を疑うような情報が飛び込んできた。

「小原さんのところも、住宅の一部にレッドゾーンがかかっている。建築確認が通らないかもしれないよ」。驚いた小原さんが市役所に問いただしたところ、宮城県によって10年前に自宅の敷地の一部が土砂災害特別警戒区域に指定されていた事実が判明。工事着手を見送らざるを得なくなった。

■「ご存じだと思っていました」

高齢の母親の介護を考えて平屋建てで計画していた住宅の建築は2階建てへの変更を余儀なくされ、完成時期は4カ月も後ろ倒しになった。

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