日本のテレビ局に圧倒的に足りない経営改革

日本のテレビ局に圧倒的に足りない経営改革

ネットが主流となった世の中で、日本のテレビ局は「手抜き」の経営をしているという。テレビ局の問題点を夏野剛氏が説く(写真:TW-Creative/iStock)

シリーズ放送改革第6回〈識者に聞く〉は、今年2月、ドワンゴの新社長に就任したばかりの夏野剛氏に登場いただいた。NTTドコモでiモードサービスの立ち上げに携わり、独立後はトップ企業各社の経営に参画する傍ら、テレビではコメンテーターも務める。『誰がテレビを殺すのか』という著書もある夏野氏に、今のテレビの問題点を率直に語ってもらった。

■コンテンツの流し方こそ経営の知恵の絞りどころ

テレビ局はすごくもったいないことになっています。制作集団としてのテレビ局の経営と、放送のプラットフォーマーとしてのテレビ局の経営を別にしないと大変なことになると思います。会社としては一緒でも経営の観点は全然違うという認識が、日本のテレビ局にまったくないことが問題です。

アメリカのテレビ局は、一度コンテンツとプラットフォームを分離し、その後また一緒にしましたが、制作者とプラットフォーマーである放送側の人間のマインドセットは、全然違っています。

制作側の人間は、プラットフォームに縛られずに作るべきだし、プラットフォーム側の人間は、今の地上波、衛星、パッケージなどの出し方をネットに広げていくのが当然の戦略なのに、この20年間、本気で手をつけていません。それは経営の問題です。コンテンツをどう流すかが、プラットフォーム経営者の知恵の絞りどころなのに、放送だけを前提としているのは経営の放棄ですよ。

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