「幼稚園から物書き目指した」芥川賞作家の努力

「幼稚園から物書き目指した」芥川賞作家の努力

芥川賞を受賞した上田岳弘さんに話を聞いた(撮影:今井康一)

本連載では、実際に数々の習慣化に成功し、結果につながる努力の仕方についてまとめた『ざんねんな努力』(共著)を上梓した川下和彦さんに、各分野で輝かしい実績を残しているフロントランナーたちから結果の出し方を引き出していただく。

第2回は『ニムロッド』で第160回芥川賞を受賞した上田岳弘さん流の努力論。そこには、別荘にこもってひらめきを待つ「文豪」というより、つねに記録の更新に挑み続ける「アスリート」のような姿があった。

■作家を志した原点

インターネットに代表される「科学技術が普及した現代」を活写した作品『ニムロッド』は、芥川賞の選考委員で小説家の奥泉光氏をもって「上田作品は完成度が高い」と言わせしめた。そんな上田さんのルーツをたどると、幼稚園時代の原体験に行き着く。

「私が覚えている限り、いちばん最初になりたいと思った職業は『作家』です。5歳のとき、卒園のしおりに作家と書くのを照れて、将来『本屋さん』になりたいと書いたのを覚えています。

作家になりたいと思うようになったのには、当時からドキュメンタリー番組を見ていたことが大きく影響しているように思います。

私は4人兄弟の末っ子だったのですが、上の3人が同じ部屋で寝ていたので、夜8時には寝かしつけられていました。

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