MMTが、こんなにも「エリート」に嫌われる理由

MMTが、こんなにも「エリート」に嫌われる理由

貨幣の本来の仕組みと、超インフレが起こりえない理由とは(写真:gzorgz/iStock)

前回記事「MMT『インフレ制御不能』批判がありえない理由」で、インフレ率との関係をていねいに解説した中野剛志氏。著書『富国と強兵 地政経済学序説』でいち早く日本にMMT(現代貨幣理論)を紹介した同氏が、今回は「そもそも貨幣とは何か」という視点から解説する。

■MMTはなぜ嫌われているのか

MMT(現代貨幣理論)は、高インフレでない限り、財政赤字を拡大してよいと主張する。これに対して、主流派経済学者は、「そんなことをしたら、超インフレになる」と激しく批判している。

このように、超インフレの懸念によってMMTを批判するというのは、極端な議論にすぎないことは、別の記事で明らかにしてあるので、ここでは繰り返さない。

問うべきは、なぜ、このような極端な議論がまかりとおっているかということである。

日本は、20年という長期のデフレに苦しんでいる。そんな日本が超インフレを懸念して、デフレ下で政府支出の抑制に努めたり、増税を目指したりしている姿は、どう考えても異常である。「インフレ恐怖症」とでも言いたくなるほどだ。

なぜ、これほどまで極端にインフレが恐れられているのであろうか。

そして、なぜ、MMTは、こんなに嫌われているのであろうか。

その理由の根源は、貨幣の理解にある。

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