ジリ貧の「地銀」はどうすれば浮上できるのか

ジリ貧の「地銀」はどうすれば浮上できるのか

地銀は地域からの絶大な信用力という経営資源をどう生かすべきか(写真:まちゃー/PIXTA)

地方銀行(地銀)が崖っぷちに立たされている。全国106行の半分にあたる54行の地銀が本業で赤字に陥るなど、経営悪化を危惧する声は多い。一方、近年、目覚ましい成長を遂げているのが、信用金庫・信用組合だ。同じ地域金融でありながら、なぜ地銀と差がついたのか。本稿では、『地銀衰退の真実』より、将来、地銀が勢いを取り戻すための打開策を提示する。

■株式上場が絡んで複雑な状況に

地方銀行に限らず、銀行は肥大化の欲望を抱えている。それは国内経済のパイが拡大し、しかも資金需要という社会的ニーズが強かった高度経済成長期には適合した。複雑なルートではなく、一本道を昇り詰めるような時代である。ところが、成熟経済へと移行するや、経済のパイは拡大せず、資金需要は停滞するとともに、社会的なニーズは複雑化した。さらに現在、社会は複合的な歪みを伴ってきている。

わが国に銀行が誕生して以降、初めての事態と言える。そうしたなかで、地方銀行はその原点が漠然としていたために、結局、量の追求という時代遅れの価値観にしか自身が生きる意味を見いだせていないように思えてくる。何のために走っているのかという話ではなく、走るために、とにかく走っているという光景である。

そもそも、基本的に商業銀行はGDP(国内総生産)の成長率並みに自身も成長するモデルであり、それ以上の成長を目指すモデルが投資銀行である。

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