欧米でいきなり「環境」が重要政策になった事情

欧米でいきなり「環境」が重要政策になった事情

来年のアメリカ大統領選に名乗りをあげたジョー・バイデン前副大統領がぶち上げた環境政策とは(写真:Jordan Gale/ロイター)

保護主義やポピュリズムで騒がしい米欧の政治情勢だが、ともすれば見過ごしがちなのが地球温暖化をはじめとする環境問題への関心の高まりである。

ヨーロッパでは欧州議会選挙で環境系の政党が躍進し、来年に大統領選挙を控えるアメリカでは、民主党の指名候補を決める予備選挙で、環境問題が大きな争点になっている。異常気象の頻発による地球温暖化への関心の高まりはもとより、格差の是正などを含めた左派の主張を結集させる論点として、環境問題の存在感が高まっていることは見逃せない。

■バイデン前副大統領の「宣言」

「大統領就任初日には、われわれを正しい方向に導くために、オバマ―バイデン政権時代の提案をはるかに超え、前例のない新たな一連の大統領令に署名する」

この何とも勇ましい宣言は、アメリカの大統領選挙で民主党の予備選挙に出馬しているバイデン前副大統領が、6月4日に発表した環境問題に関する公約の一文だ。

民主党の候補者争いで支持率のトップを走るバイデン氏だが、本格的な公約を発表したのは環境問題が初めてである。自らが副大統領を務めたオバマ政権の取り組みを上回り、「2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする」とうたうなど、極めて意欲的な内容が盛り込まれた。

数ある政策のなかで、まずバイデン氏が環境問題での公約発表を選んだのは、民主党の予備選挙において、この問題が熱い注目を集めている証しである。

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