貧困地のアフリカで携帯電話が大繁栄した理由

貧困地のアフリカで携帯電話が大繁栄した理由

貧困の解決と長期的な繁栄はつながらない(写真:ASphotowed/iStock)

アフリカでなぜ井戸が枯れ、携帯電話が普及したのか?

「“買えない/買わない”が巨大市場に変わるとき――最も成長が見込めるのは貧困を取り巻く『無』消費経済である」と説くのは『繁栄のパラドクス』の著者、クレイトン・M・クリステンセン氏。本書から一部を抜粋してお届けします。

通りには腹を空かせた子ども。清潔な水も下水処理もないスラム街。職にありつけそうもない大勢の若者。

世界銀行によると、今も7億5000万人が極度の貧困にあり、1日1.90ドル(約200円)以下で生き延びる生活を強いられている。貧しい国のこうした姿に私たちは胸を痛め、何とか助けたいと思う。

だが、飲み水など目に見える問題を解決しようと資金を投じ、貧困国を直接支援しようとする試みは、支援する側が期待したほどの成果は挙がっていない。長年にわたって巨額の資金が貧困問題に振り向けられてきたが、進展の歩みはのろく、方向がずれているのではないかという疑念が頭をもたげてくる。資金を投じればたしかに一時的には問題が緩和されたように見える。しかし根本的な解決ではない。

■目に見える問題ではなく持続する繁栄の創出を

違うレンズで見てはどうだろう。目に見える貧困のサインを正そうとするのではなく、持続する繁栄を創出するほうに力を向けるのだ。

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