旅行大手HISも参入、「パーム油発電」の危うさ

旅行大手HISも参入、「パーム油発電」の危うさ

HISの子会社が宮城県角田市で建設を進めるパーム油発電所(記者撮影)

熱帯雨林などのエコツアーに熱心で、「地球環境の保全」を標榜している大手旅行会社エイチ・アイ・エス(以下、HIS)が、環境保護団体からの厳しい批判にさらされている。

FoE JAPANなど国内外の環境保護団体は7月30日、HISが子会社を通じて宮城県角田(かくだ)市で計画を進めているパーム油を燃料としたバイオマス発電事業からの撤退を求める署名約14万8000筆を同社宛てに送付した。

同日の記者会見でFoE JAPANの満田夏花事務局長は、「パーム油発電は熱帯雨林を破壊し、地球の気候や生物多様性に悪影響を与える。HISは事業をやめるべきだ」と訴えた。

■調達先が確定していない?

西アフリカ原産のアブラヤシの実から精製したパーム油は、単位面積当たりの収量が菜種油や大豆油などと比べて多いことなどから現在、植物油脂の中で最も多く生産されている。マーガリンやスナック菓子などの食用のみならず、化粧品などの原料としても幅広く用いられている。インドネシアやマレーシアを中心として全世界での年間の生産規模は7000万トンに達し、そのうち約75万トンが日本に輸入されている。

HISはそのパーム油を、発電用燃料として用いようとしている。再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)に基づき、発電した電力を高値で売れることに目をつけた。

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