イタリア連立政権崩壊でまたも欧州の火種に

イタリア連立政権崩壊でまたも欧州の火種に

コンテ首相(右)は辞任を表明。左は辞任に追い込んだ右派「同盟」の党首で副首相のサルビーニ氏(写真:ロイター/YARA NARDI)

イタリアで政権がまたも崩壊した。ポピュリスト政権を率いるジュセッペ・コンテ首相は20日、連立政権内からの内閣不信任と前倒し総選挙の要求を受けて下院で演説し、辞任の意向を伝えた。昨年6月に誕生した左派寄りの反エスタブリッシュメント政党である「五つ星運動」と、右派系ポピュリスト政党の「同盟」による連立政権はわずか1年足らずで幕を下ろすことになる。

五つ星運動は貧しい南部を主な支持基盤とし、政治刷新や環境重視を訴えている。一方、同盟は豊かな北部を支持基盤とし、移民の受け入れや欧州連合(EU)に懐疑的な主張を繰り返す。両党の間では財政運営や欧州委員会の次期委員長選出などをめぐって、これまでもたびたび意見衝突が見られた。

難民対策の強化やマッテオ・サルビーニ党首の個人的な人気も相俟って、同盟の支持率は昨年3月の総選挙後に倍増し、30%台後半に達している。他方、議会の最大勢力である五つ星運動の支持率は、目玉政策の最低所得保障制度(ベーシック・インカム)が骨抜きとなったことや目立った成果が挙げられなかったこともあり、10%台後半に半減している。

政権内では、支持率の逆転とともに、同盟の発言力や政策への影響力が日増しに高まっていた。

■「五つ星」を外し、右派政権を目指す「同盟」

政権崩壊の直接的なきっかけは、同盟が推進するトリノ=リヨン間の高速道路計画の是非を問う7日の議会採決で、五つ星運動が反対票を投じたことだった。

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