89歳の要介護女性がヤマトの荷物運ぶ深い理由

89歳の要介護女性がヤマトの荷物運ぶ深い理由

ヤマト運輸のダイレクトメールを届ける内田アケ子さん(89歳)。今年2月から大牟田市の介護施設とヤマト運輸が取り組みを始めた(筆者撮影)

11月のよく晴れた昼下がり、福岡県大牟田市の介護施設「てつお」を訪れると、ヤマト運輸のゼッケンを着てリビングで談笑する内田アケ子さん(89歳)の姿があった。

「てつお」施設管理者の浦幸寛さんが「内田さん、行きましょうか」と声をかけると、ほかの利用者やスタッフから「行ってらっしゃい」「頑張って」と励まされ、うれしそうに玄関へ。1時間ほどかけて、近所の病院や個人宅などに荷物を届けてまわる。

「メール便はポストに入れればいいけど、内田さんの顔を知ってもらうためにできるだけ手渡しするようにしています」と浦さん。

内田さんは元気に歩きながら、「次はどこかな」「あのお宅は最近行ってないね」などと浦さんに話しかける。道では多くの人から「お疲れさま」「頑張ってますね」と声をかけられ、笑顔で応じる内田さん。

「外を歩くと風景が変わって、人にも会えるから楽しいですよ。ずっと続けていきたい」と満面の笑みで語る。

■ヤマト運輸のDMを高齢者が配達し手当を支給

ヤマト運輸(東京都)と大牟田市の介護施設「てつお」は業務委託契約を結び、2019年2月から施設の利用者がダイレクトメールの配達を始めた。施設に週1回通う内田さんは、長く美容師をしていたが、高次脳機能障害で認知機能が低下しており、自宅から外出して何度か行方不明になったこともある。

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