認知症の数十万人「原因は処方薬」という驚愕

認知症の数十万人「原因は処方薬」という驚愕

認知症患者 処方薬が原因も

認知症の数十万人「原因は処方薬」という驚愕

薬剤で尊厳を奪われた高齢者が多数いる(写真:freeangle/PIXTA)

自分の親が病院にかかった途端、別人のように変わり果てる――。

・生気がなくなり、歩くのもおぼつかなくなって、やがて寝たきりになってしまう
・落ち着きを失い、ときに激昂し暴言・暴力をふるう
・記憶力や思考力などの認知機能が低下する

医師から処方される薬剤が原因で、こんな症状に陥る高齢者が数十万人に及ぶかもしれないとしたら信じられるだろうか。海外では早くから、その原因となる薬剤の危険性が指摘されながら、日本では長い間、放置されてきた。最近になって学会が注意を促し始めたが、改善される兆しはない。

薬剤によってこうした症状に陥ることを「薬剤起因性老年症候群」と呼ぶが、高齢者にとって人生総決算の大切な時期に普段の自分を見失うことは、いわば尊厳を奪われるに等しい。注意を要する薬剤を適正に使っていない点では、まさに「薬害・廃人症候群」と呼ぶべきだろう。問題を掘り下げていくと、日本の高齢者医療のひずみが生んだパンドラの箱に突き当たる。計3回連載でその真実に迫る。

■万引きを繰り返したのは認知症のせい

兵庫県立ひょうごこころの医療センター認知症疾患医療センター長の小田陽彦医師のもとには、認知症やそれに付随するさまざまな問題を抱えた患者がやってくる。

70歳代の女性患者が「自分は認知症ではないか?」とやってきたのは2015年11月だった。

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