「欠損なき人間」はいない!世界を「金継ぐ」方法

漆は、現代風にいうと接着剤兼塗料であるが、天然素材なので食器に用いても人体に害はない。

わたしは、金継ぎの器をこれだけ間近で見たことはなかった。どれも、ごく普通に用いられる日常の食器だが、修復を経て、逆に傷跡から味わいが生まれている逆説がたまらない。金なので目立つように思えるが、意外と主張が少なく、器の模様にひっそりと化けている。二本の糸が絡まり合うような模様。なんだか、肩に背負い続けてきた重い荷物を下ろしたい気持ちに襲われた。

堀さんによれば、2011年3月の東日本大震災の後から、金継ぎに興味を持つ人が増えた。単純に、陶器を買い求める人が増えた、あるいは、地震で食器が割れたという理由もあるが、大切な人を失って、逆にものに対しての愛着を感じるようになった人が増えたことが理由だという。この説明はちょっとユニークだった。「人」から「もの」へ愛着がスライドする?

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