ドイツのコロナ対応で強調される「連帯」の意味

ドイツのコロナ対応で強調される「連帯」の意味

3月21日から公園も閉鎖。公共空間においては基本単身で、また他人との距離をとることなど、外出への制限がより厳しくなった(2020年3月22日、筆者撮影、エアランゲン市の余暇空間)

世界的に猛威を振るう新型コロナウイルスに対し、各国政府の対応や人々の反応も異なる。ドイツでも1月28日に最初の感染者が確認され、以降急増。3月18日にメルケル首相はテレビ演説で、戦後これまでになかった深刻な事態であると危機感を表し、その対策について伝えた。この演説は日本でも関心が高くネット上でよく紹介されている。

その中でも触れられたのが「連帯」。この考え方を中心に、ドイツ社会がどのように危機に対応しようとしているのか考察したい。

■社会の制限が増えていく

まず、ドイツでの感染と政府の対応を概観する。

最初の感染者が出たころ、イタリアも少なかった。しかし2月末にはイタリアの感染者数が急増。その頃、ドイツのイエンス・スパーン連邦保健大臣の「ウイルスは国境では止まらない」という発言が報じられた(2月25日)。その言葉通り、3月1日にはドイツの感染者は100人を越え、10日には死者が出た。

日々、感染者数が増えるなか、3月11日にメルケル首相は、スパーン連邦保健大臣とロベルト・コッホ研究所所長ローター・ウィーラー氏とともに記者会見。この時、人口の60〜70%が感染するという専門家の発言を引きながら、ウイルス拡散抑制が中心的課題であると述べた。

3月14日にメルケル首相はメッセージを発信、次の3点が要点だ。政府・各州・自治体が協力のうえで対策にあたっていること、ロベルト・コッホ研究所や専門の研究者たちの科学的知見に基づいて現状を評価していること、そして国や行政の組織、医療体制維持を優先しつつ、経済対策も行う旨である。

その翌日の15日、ドイツとの隣接国、オーストリア・スイス・フランス・ルクセンブルク・デンマークの国境について、暫定的管理を行うことを発表した。

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