35歳シングルマザーがウルトラマンにすがる訳

親のエゴですけど……」

しかし、いまでは親子で毎日「ウルトラマン」作品を観て、週末にはヒーローショーに通う生活を送っています。

「ウルトラマンって新しいシリーズにも、過去のウルトラヒーローたちが出てくるから、玩具が古くならないんですよ。見続けるほど登場人物にも玩具にも愛着が湧いて、そこも好きなんです」

熱っぽく語る様子は往年のファンのようですが、ファン歴は意外にもまだ3年目。偶然見かけたヒーローショーに親子で強烈に心惹かれたその日、ウルトラの母さんはシングルマザーになったばかりでした。

彼女がどうして突然ウルトラマンに心惹かれたのか。そこには働くシングルマザーの苦悩と喜びがありました。

■絶望から助けてくれたウルトラマン

3年前、夫が突然家から出て行ったきり戻って来なくなりました。

だらしない人ではあったようですが、さすがに小さな子どもを残していくとは思えず、しばらくはウルトラの母さん1人の稼ぎで、3人で暮らしていた家を維持していました。

彼女は高校を卒業してすぐに働き始めて、出産の前日にも出社していたほどの働き者なのです。

しかしそうは言っても、家賃も養育費も1円たりとも振り込まれない状態で、子育てと仕事をしながら生活を支え続けるのは不可能でした。

半年後、夫が戻ってくる気配もなく、次第に貯金も底をつきそうになったため引越しを決意。

「ただでさえ親の都合で子どもに悲しい思いをさせているので、これ以上息子の生活環境を変えて振り回したくなくて、同じ保育園の近くで物件を探しました」

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