ヤメ外資ITのタクシー運転手が弁護士志す人生

ヤメ外資ITのタクシー運転手が弁護士志す人生

森田さんは緊急事態宣言下でも乗務を続けていた。車内は感染対策の抗菌ビニールが張られている(筆者撮影)

緊急事態宣言が解除されても、コロナ前の日常は戻ってこない。街の活気を示す指標であるタクシードライバーたちは今でも苦しい生活を強いられている。そんな中、前向きにタクシードライバーの仕事に取り組む40代男性を取り上げてみたい。彼は外資系IT企業でマネージャーを務めていたが、現在はタクシーの仕事をしながら弁護士を目指しているという。

森田さん(仮名・40代)のドライバー歴はまだ2年にも満たない。新型コロナウイルスが猛威を振るうまでは、平均40万円以上の月収を稼いでいた。この数字は業界平均よりも多いだろう。

「やる気と根性だけでは、限界があると思いました。そこで港区に限って、時間帯や曜日で人が流れやすいポイントを2年間で徹底的に分析した」と森田さんはいう。

現在は六本木を拠点とし、コロナ禍でもフル出勤する。だが4月や5月の収入は激減し10万円を切っているそうだ。本音は休業補償を受けたいというが、40代の森田さんのような“若い”ドライバーから現場を埋められていく。

「コロナ休業で勉強できる時間がとれると思いましたが、実際はそうではないですね」

■元・外資エンジニアの弁護士志望ドライバー

森田さんは2年前に京都府の有名法科大学院を修了した。現在は、司法試験を受験するための準備を進めながらドライバーとして生計を立てている。

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