JR東海リニア延期も?静岡「水問題」迷走の構図

JR東海リニア延期も?静岡「水問題」迷走の構図

今年3月に公開された、JR東海が開発するリニア車両「L0系」改良試験車の先頭車(撮影:尾形文繁)

リニア中央新幹線・品川―名古屋間の2027年開業が危機的状況にある。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月に一部の工事が中断された。この点については、JR東海は「すべての工区において工事が再開されている」という。「多くの工区でゴールデンウィークは工事を休む予定だったこともあり、この中断が開業に影響を及ぼすことはない」と、新型コロナの影響について心配する様子はない。

問題は静岡県内の工事だ。東京、神奈川、山梨、長野、岐阜、愛知の各都県では工事が進んでいる。しかし、静岡工区は山岳部が中心で、地表からトンネルまでの深さが最大約1400mという難工区にもかかわらず、いまだ工事が始まらない。

■11kmの「難関」工事始まらず

国は2014年10月にJR東海の品川―名古屋間リニア工事実施計画を認可した。南アルプストンネルの両端に当たる山梨工区と長野工区はそれぞれ2015年、2016年に工事が始まり、いずれも工期は10年。静岡工区は2017年にJR東海とゼネコンの間で契約が結ばれた。すぐに工事に着手して、2026年11月に完了する予定だった。

国は認可にあたり、工事実施に際して地域の理解と協力を得ることや環境の保全を確実に実施することを求めている。静岡県は「南アルプスのトンネル工事は水資源や自然環境への深刻な影響を与えるおそれがある」としており、県内における工事に合意していない。

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