父の虐待で「勉強嫌い」に陥った53歳女性の半生

父の虐待で「勉強嫌い」に陥った53歳女性の半生

田中瑠美(仮名・53歳)さんが父親から受けた「精神的な暴力」とは?(写真:筆者)

日常的に殴る、蹴るといった肉体的な暴力があると、明らかに虐待だとわかるが、「毒親」の場合、本人も周りの人間も、親の精神的な暴力に気づかないことが多い。

田中瑠美(仮名・53歳)さんもそんな一人だ。

「スーザン・フォワードの著書『毒になる親』のチェック事項を試してみたら、父親に関しては明らかに毒親だという判定が出ました。母親も、そんな父を擁護していたという意味では、その要素があるかもしれません。今は仲いいですけど。40を超えるまで、親子関係にそれほど問題があると思っていなかったんです。父親の言動に傷ついたりしても、この程度ならよくあることかと思っていました」

■パワハラをきっかけに「父親が豹変」

瑠美さんが物心ついた頃、一家は母方の祖父母、両親、瑠美さんの5人家族だった。瑠美さんにとって父親の影は薄く、メガネをかけた男の人が2階に住んでいて、その人が父親らしいというような認識だったという。

ところが、祖父母が亡くなり、小学校3年で両親との3人家族になってからは、父親が家族の中心に座り、いきなり大きな位置を占めるようになった。

「父自身、親の愛情をあまり知らず、子どもの可愛がり方がわからなかったのだと思います。祖父(父親の父親)こそまさに毒親で、理不尽なかんしゃくは当たり前だったそうです。

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