阪急阪神百貨店が「劇場型」ECを標榜する狙い

阪急阪神百貨店が「劇場型」ECを標榜する狙い

6月の全店売上高は前年同月比で90%だったエイチ・ツー・オー リテイリング。写真は大阪の阪急うめだ本店。2020年6月(記者撮影)

新型コロナウイルスの影響で、4月から5月にかけて一部店舗の休業を余儀なくされた百貨店業界は、営業面で大打撃を受けた。外出自粛要請が緩和された6月以降は、各社ともに売上高が底打ちを見せたものの、本格的な回復には程遠い状況だ。

国内富裕層やインバウンドの需要はいつ復活するのか。そして、アフターコロナの百貨店ビジネスはどう変容するのか。

百貨店業界で全国2位の売上高を誇る阪急うめだ本店(大阪市)を擁するエイチ・ツー・オー リテイリング。阪急阪神百貨店社長を経て、2020年4月に就任した荒木直也社長に百貨店の現状と今後の行方を聞いた(インタビューは6月29日実施)。

――顧客の購買行動は、コロナ後に変化はあったでしょうか。

6月の売上高を細かく見ると、都心部に構える阪急うめだ本店が前年同月比8割未満、阪神梅田本店(大阪市)が同7割未満だったの対し、郊外店は同9割を超えた。お客さんは自分の家に近い身近な店舗で買い物をしているようだ。

年配のお客さんは、まだまだ都心に出ることに慎重なのだろう。通常は30代ぐらいの娘さんと、50〜60代のお母さんが一緒に来店されて財布を開いてくれることが多いのだが、そういうお客さんが少ない。



今は外に出る時間を極力絞って、買い物も目的を絞って、「元の暮らしを取り戻す」という消費行動になっている。

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