コロナ患者を地域で診る「相模原モデル」の苦闘



岩村 当院では高山室長らの感染管理室が中心となって患者の受け入れ対応をした。他方、災害派遣医療チーム(DMAT)や厚生労働省など、要請する側の窓口がいくつもあり、当初の受け入れは混乱をきわめた。

――未知の感染症ゆえの難しさは。

高山 (武漢で新型ウイルス感染症が判明した)当初は情報が限られていたが、その後、世界保健機関(WHO)やアメリカ疾病予防管理センター(CDC)からさまざまな知見を得ることができるようになった。飛沫感染や接触感染への対策が何よりも重要であることをスタッフに周知しつつ、1月後半には職員に向けて最新情報を含めた教育セミナーを5回ほど開催した。

岩村 最も気を配ったのが、一般の患者への院内感染を防ぐことだった。大学病院であることから、基礎疾患をお持ちの患者や大きな手術などで免疫力の低下した患者が多い。そうした一般の患者が入院している一般病棟とは別に、コロナの患者を受け入れる場所として(個室の)特別病棟の一角を確保した。

高山 とはいえ、コロナ患者とそうでない患者の動線を完全に分けるのは難しかった。当院は感染症指定医療機関ではなく、感染症専門の病床を持っていない。そのため例えば同じエレベーターを使わざるをえない。そこで時間帯を別にしたり、スタッフ同伴にすることで患者がエレベーターのボタンや手すりをさわったりしないように心がけた。

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