トヨタが直営販社の一斉売却で示した意思



■「トヨタの番頭が大なたを振るった」

トヨタは販売店の経営を地場に任せることを基本方針としている。ここに来て直営店の譲渡が一気に決まったのは、2020年5月から踏み切った国内4チャネル(トヨタ、トヨペット、カローラ、ネッツ)の全車種併売化も関係しているだろう。併売化は国内市場が縮小する中、販売台数の維持拡大を図るのが目的だ。今回の東京以外の直営店譲渡は、国内販売はすべて地場資本に任せるというトヨタの強い意思表示といえる。

譲渡される販社の中でも、大阪トヨタ自動車は大規模な販社のため「どこか1社に丸ごと譲渡するのは難しいだろう」(東海地方の販社社長)と言われていた。結局、レクサス事業は大阪トヨペットグループが譲り受け、大阪トヨタ自動車の株式(トヨタ事業及びグループ会社)を、久保グループのトヨタ新大阪販売ホールディングスグループとトヨタ南海グループが譲り受ける形になった。

直営販社の買収を決めた前出の販社社長は「冷静に考えれば、トヨタが直営店の譲渡を先送りする理由はない。(豊田章男社長の守り役で)番頭の小林(耕士取締役)さんが大なたを振るったということだろう」と話す。

縮小する国内市場で全国で約5000あるトヨタ系列の販売店が生き残れる保証はない。トヨタが直営販社を一気に地場資本へ譲渡することで各エリアでの勢力図も変わる。

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