「象を買った」不正伝説も!海外ロケの衝撃実態
2020年11月18日 12時30分 東洋経済オンライン
事件、事故、謎の伝染病、逃亡騒ぎ、そして男女関係をめぐるトラブル……これは「警視庁密着24時」の話ではない。「海外ロケ番組」で実際に起きたトラブルの数々だ。それほどまでに、外国を舞台にして撮影・制作される番組には「想定外の事態」がつきものだということだろう。
さまざまなテレビのプロたちはどんな仕事をしているのか、そしてどんな問題にいま直面しているのか、を取材して「現場の声」をお届けしている連載「テレビのミカタ」。
前編(海外ロケ支える「リサーチャー」凄すぎる準備力)では、「海外ロケ番組」の国内における準備の大変さや取材謝礼をめぐる問題などを紹介した。
今回の後編では「現地で発生する想像を絶するトラブルの数々」や「コロナ禍の今、海外ロケ番組の制作現場はどうなっているのか」などについて紹介したい。
■誘拐されたADの身代金で7000ドル支払い
「『ADがゲリラに誘拐されました』という一報を受けたときには、さすがに自分の耳を疑いました」と話すのは、40代半ばのプロデューサー・Aさん。名前を言えば誰もが知っているような有名な海外ロケ番組にいくつも関わってきた。
「東南アジアのある国でロケをしていた最中なのですが、『マオイスト』と呼ばれる毛沢東主義の共産ゲリラにロケ隊が突然襲われたのです。