大寒波とLNG不足が直撃、電力逼迫の「異常事態」

大寒波とLNG不足が直撃、電力逼迫の「異常事態」

千葉県富津市にあるJERAのLNG火力発電所(写真:時事通信フォト)

10年に1度とも言われる大寒波が襲来し、全国規模で電力の需給が逼迫している。

1月8日の平均気温(沖縄を除く)は2020年1月8日と比べて約8℃も低下。九州では1月7日に冬季として過去最大の電力需要を記録した。



3連休明けの1月12日も電力需給の逼迫は続き、関西電力エリアでは、午前8時台に電力供給に対する総需要の割合を示す電力の使用率が99%に達した。大手電力会社でつくる電気事業連合会や各電力会社は家庭や企業に節電を呼びかけているが、電力の需給は「綱渡りが続いている」(市場関係者)。

■厳しさ増す発電用LNGの調達

今回、電力需要は2020年12月下旬から急増した。余剰電力を売り買いする日本卸電力市場では取引価格が急騰。年が明けると需給はさらに逼迫し、1月12日午前8時台のスポット市場の取引価格は、1キロワット時当たり200円という史上最高値を記録した。これは需給逼迫以前の40倍近い水準だ。スポット価格はその後も高値更新を続けている。

逼迫の原因として、火力発電所の燃料であるLNG(液化天然ガス)の調達難が指摘されている。LNG火力発電所は日本全体の発電電力量の約4割を占め、電力需要の増減にスピーディーに対応できる強みがある。ところが、LNGはその性質上、長期にわたる備蓄ができないうえに、調達そのものが厳しくなっている。

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