コロナ禍で問われる「宝塚歌劇経営」の底力

コロナ禍で問われる「宝塚歌劇経営」の底力

コロナによって全公演を休止していた宝塚歌劇団。その後、コロナ対策に取り組み公演を再開させた宝塚歌劇団が直面するジレンマとは? (写真:Graphs/PIXTA)

コロナによって昨年3月23日より全公演を休止していた宝塚歌劇団は、その後コロナ対策に取り組み公演を再開させた。しかし、コロナ対策をした公演は、ファン離れを誘発しかねないと元宝塚総支配人で、現在阪南大学で教鞭をとる森下信雄氏は指摘する。
このたび『宝塚歌劇団の経営学』を上梓した森下氏が、宝塚歌劇団が直面するジレンマについて解説する。

■公演での3密対策

コロナ禍に見舞われた2020年度上半期、ほぼすべての宝塚歌劇公演が休演することとなった。その間には、新トップスターのお披露目公演、2020年3月に入団した第106期生の初舞台公演、ブロードウェイミュージカルの宝塚初演といった話題作が目白押しであったのだ。徐々に公演を再開しているものの、3密対策の実施は宝塚歌劇公演の風景を大きく変えてしまった。

宝塚大劇場および東京宝塚劇場公演では、客席稼働数をフルキャパシティーの約半数で再開。ほかのエンターテインメント同様に、様子を見ながらキャパシティーを広げる方向にあるものの、フルキャパシティー解禁の道のりは遠いと言わざるをえない。

宝塚歌劇ファンは熱狂的と称され、「通常公演を熱望しているのでは?」と聞かれることが多いが、やはり相手が目に見えないウイルスである以上、熱心なファンであっても、感染対策が不十分であれば観劇を回避する方々が一定割合出ているのが実際だ。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)