第2の同盟「日豪」協調がますます求められる訳

第2の同盟「日豪」協調がますます求められる訳

日本にとってオーストラリアとの戦略的関係の重要性が一段と増している(写真:Brent Lewin/Bloomberg)

米中貿易戦争により幕を開けた、国家が地政学的な目的のために経済を手段として使う「地経学」の時代。

独立したグローバルなシンクタンク「アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)」の専門家が、コロナウイルス後の国際政治と世界経済の新たな潮流の兆しをいち早く見つけ、その地政学的かつ地経学的重要性を考察し、日本の国益と戦略にとっての意味合いを、順次配信していく。

■オーストラリアと戦略パートナー関係の構築を

戦後、日本はアメリカを唯一の同盟国としてきた。日米同盟は、日本の外交と安全保障にとって最大の資産となったし、いまもそうである。

そのアメリカが現在、国内政治の分断と中国の挑戦によって大きな曲がり角に立ち至っている。日本には、アジア太平洋におけるアメリカの再参画を促し、日米同盟の抑止力を高めるため、さらに積極的な役割が求められる。その際、オーストラリアを第2の同盟国とみなし、全面的な戦略パートナーの関係を構築するのが望ましい。それは日豪双方のプラスになるうえ、日米豪の協調をさらに深める意味からもプラスとなるだろう。

日豪両国はいま、巨大な共通の挑戦にさらされている。一方で、中国の「海への戦略的意思」の誇示と攻勢、非自由主義的な軍民融合イノベーションによる監視国家モデルの推進、地政学的目的のために経済を武器化する経済強制、そしてアジア太平洋における排他的な勢力圏の拡大がある。

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