3.11原発事故で現場対応した人の薄氷踏む判断

この記録を残すことは、ある意味歴史からの使命ではないかと思い、退職後に自衛隊と米軍、そして日米の政府関係者にインタビューをしてまとめました。

細野:日本側の安全保障関係のキーパーソンが入っているのと、アメリカ側の証言を取っておられるというのは本当に貴重ですよね。当時の駐日アメリカ大使館のルース大使、ズムワルト首席公使、そして在日米軍司令官、太平洋軍司令官など、よくこれだけのものをおまとめになったと思います。有事においてこそ同盟の本質は現れると思うんです。日米同盟が現実の危機に直面したときに機能するのか。端的に表現すると日米同盟というのはどういうものなんでしょう。

磯部:日本にとってやはり、同盟軍でありうるのは米軍しかいないということだと思うんです。かつてフランスのシャルル・ド・ゴール氏が「同盟軍というのは行動を共にしてくれるが、運命は共にしてくれない」と言っています。そこの、運命を共にしてくれるかどうかの瀬戸際まで、実はトモダチ作戦は行きかけていたということを国民の皆さんに知ってほしかった。同盟というのはきれい事だけじゃないということを知ってほしかった。同盟のリアルな姿を国民も知るべき段階に来ているのではないかと思います。

細野:具体的にはそれはどういうところで現れますか。例えばわれわれがしびれたのは、震災直後の3月17日にアメリカが50マイル、すなわち80キロをアメリカ関係者の避難区域に設定したときです。ぎりぎり東京は入らないけれども、日本が設定していた20キロや30キロよりもはるかに広い範囲を指定しましたよね。ああいう場面ですか。

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