半導体業界に波及する米国保護主義、日本は今こそ新興市場へ飛び込め

半導体業界に波及する米国保護主義、日本は今こそ新興市場へ飛び込め

(iStock.com/wildpixel)

安全保障を理由にトランプ政権が進める保護主義政策。その波は、成長著しい半導体業界にも及び始めている。

 中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と関係性が強いとされる、半導体大手ブロードコムによる米クアルコムの約14兆円に及ぶ買収計画に対し、今年3月にトランプ大統領が安全保障を理由に禁止を命じたことがニュースになった。

 業界の消息筋によると、企業の買収や提携にも影響が出ているといった話は他にもある。例えば、米インテルと中国・紫光集団との提携交渉に関する話だ。インテルは今年1月、米マイクロンとの三次元NANDフラッシュメモリの共同開発解消を発表した。これは紫光集団との提携に向けた布石と見られているが、その提携交渉が暗礁に乗り上げるのではないかと見られている。

 インテルの提携の狙いは、データセンターなどに必要なCPUやDRAM、NANDの開発・生産を自社でリードし、メモリの市場価格を下げることにあると考えられる。

 アイフォンXの売れゆきが芳しくないのも、使われているメモリが高額なことが大きいだろう。仮にこの提携が実現すれば、アップルだけでなく内蔵部品を製作する企業も大きくシェアを拡大し、新たな技術開発も可能になるかもしれない。

 時価総額で世界1位となったアップルでさえ、電子機器生産を中国で請け負う台湾・フォックスコンの存在がなければここまで大きく成長することはできなかった。

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