名刀を生み出した山城鍛冶の系譜をたどる

名刀を生み出した山城鍛冶の系譜をたどる

国宝 《太刀 銘 則国》
京都国立博物館蔵

平安時代より都として栄えた京都では、多くの刀工が工房を構え、後世に伝わる刀剣を生み出してきた。京都で活動した刀工たちが手掛けた名刀にスポットを当てた展覧会が、京都国立博物館で開催される。刀剣の本格的な展示は、京都国立博物館の120年の歴史のなかでも初めての試みとなる。

 会場に並ぶのは、山城鍛冶(やましろかじ)の祖とされる三条宗近(むねちか)ら三条派による名刀や、刀工の地位向上に努めた後鳥羽天皇が自ら作刀にかかわったという太刀「菊御作(きくごさく)」、山城鍛冶の到達者と称される希代の名工、粟田口吉光(あわたぐちよしみつ)の傑作など、いずれも重要な作品ばかり。

 「太刀 銘 三条(名物三日月宗近)」や「太刀 銘 則国(のりくに) 」、「短刀 銘 吉光」をはじめ、国宝に指定されている17件の京都=山城系刀剣が出品予定で、王貞治氏旧蔵の「刀 銘 九州肥後同田貫上野介(きゅうしゅうひごどうだぬきこうずけのすけ)」なども鑑賞できる。

 刀剣とあわせて、「騎馬武者像」(重文)など武装した武家の肖像画や、合戦の場面を描いた絵巻も展示。当時の風俗や刀工たちの役割についても解き明かしていく。

 日本刀最上位の格式を誇り、江戸時代には大名の間で贈答品としても珍重された京都の刀剣。その系譜をたどる、またとない機会となるだろう。

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