子育て中の親がもし病気になったら……周囲も知っておきたいサポートと心のケア

子育て中の親がもし病気になったら……周囲も知っておきたいサポートと心のケア

(KatarzynaBialasiewicz/iStock/Getty Images Plus)

■ハーバード大学附属病院で見た包括的なメンタルケア

――「訳者あとがき」で、病気になった親御さんの語りには、その家庭のストーリーが凝縮されていると感じたと書かれています。

藤澤:はい。マサチューセッツ総合病院の「親が病気の時の子育て支援プログラム(Parents at Challenging Time: PACTプログラム)」のカンファレンスに参加し始めた際、最初は、お子さんに関する相談が多いのかなと思っていました。実際には、相談に来られたお父さん、お母さん自身への病気への思いや、家族との葛藤、子どもとの生活の苦労などが次々と語られました。スタッフが患者さんの人生を多面的、包括的に見て寄り添っていたのが印象的でした。

――非常にきめ細やかなケアだなと感じます。

藤澤:そうですね。私自身もがんの患者さんの方のメンタルケアにあたることが多いのですが、中でも小さなお子さんを抱えている方の相談は切実で、考えなければならないことがたくさんあります。

――子育てだけでも大変なのに、病気まで。

藤澤:AYA世代(※)とも言いますが、比較的若い世代の患者さんに対するケアは他の世代の患者さんと比べて遅れているところがあります。なぜならば、この世代は大きな病気になる人が少ないので、医療現場でも支援の経験が少ないのです。一方で、人生ではこの時期はとても大変な時期です。(成人の場合は特に)仕事上のキャリアなど、自分自身の経験を積みながら、子育てもしないといけません。

(※)Adolescents and Young Adults(思春期・成人期)の略。おおむね15歳〜39歳をさす。自身の人生キャリア形成、結婚、育児など多彩な人生上のイベントを経験する世代。

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