「アメリカン・ヒーローの死」で見えた大統領の品性

「アメリカン・ヒーローの死」で見えた大統領の品性

(iStock.com/flySnow/Purestock)

ベトナム戦争時の国民的英雄として知られた共和党上院議員の死に対し、首都ワシントンの全省庁ビル、連邦議事堂そして各州庁舎までが一斉に弔意を表し半旗を掲げたが、ホワイトハウスだけは通常の星条旗がはためいた。42時間後に、退役軍人協会などの猛烈な抗議で半旗に直したが、故人に対するトランプ大統領の“政治的報復”とみられ、波紋が広がっている。

 「マケイン家族に深い哀悼と敬意を表す」

 重篤の脳腫瘍で療養中だった米議会の重鎮ジョン・マケイン氏(81)の死去から1日たった8月26日、トランプ大統領が発した弔意は、英語でわずか20文字、それもツイッターによるまるでそっけないものだった。

 マケイン氏はこれまで「アメリカン・ヒーロー」として国民の幅広い層から尊敬を勝ち得てきた人物だっただけに同日、ジミー・カーター(民主)、ジョージ・W・ブッシュ(共和)、バラク・オバマ(民主)各大統領経験者はじめ党派を超え多くの政治家や各界を代表する著名人から心のこもった弔辞が寄せられた。

 これとは対照的に大統領は、故人にではなく遺族への型どおりの弔意だけだったことから、全米のマスコミでもこの点に批判が集中した。

 ワシントン・ポスト紙報道によると、弔意表明にあたってホワイトハウス側近たちは大統領に対し、現職連邦議員の死去の際に慣例となっている大統領声明を出し故人の功績にも一言触れるべきだと進言したが、本人はこれを却下、自分の携帯のツイートだけですませた。

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