米国の中東離れがもたらすもの

米国の中東離れがもたらすもの

(bonezboyz /pialhovik/Meilun/iStock)

ワシントン・ポスト紙コラムニストのイグネイシャスが、8月14日付け同紙に「中東への米国の不関与の意図せざる結果」と題する論説を書いて、米国の存在が弱まった中東情勢は今よりも悪くなる恐れがあり、すでにその兆候が出ている、と警告している。論説の主要点は、次の通り。

・UAEのオタイバ駐米大使はアスペン安全保障フォーラムで「目を開け。新しい中東はもうすでにある」、「米国の高官が『米国には中東でより大きな役割を果たすことを支持するグループがいない』と言ったのを聞き、我々は自分自身を頼りに物事を進める必要があると考えた」と述べた。「自分自身を頼りに物事を行う」とは、中東諸国にとり、まずロシアと中国とのより緊密な関係を意味する。
・私(イグネイシャス)は、米国の価値を共有する近代的な中東を望み、我々の影響力の喪失を残念に思っている。それ以上に、米国のヘゲモニーの傘がなくなると、きちんとした人々や考え方が害を受ける。最近の中東で米を無視して行われた悪い決定が二つある。
・一つ目は、サウジだ。サウジは、人権状況を批判したとして、カナダ大使を追放したサウジの皇太子はサウジの女性に車の運転を認めつつ、同時にサウジの女性活動家を弾圧した。偽善的で抑圧的に見える。ポスト米国の中東で彼が正しいことをすることは難しくなっている。特に、権威主義的指導のモデルはプーチンや習近平であるから、なおさらである。

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