トルコの経済危機は拡散するか

トルコの経済危機は拡散するか

(BalkansCat/sumnersgraphicsinc/VeroRo39/iStock)

8月12日、トルコのエルドアン大統領は、通貨リラを安定化させるために必要とされる政策金利の引き上げ措置を行わないと、自らの演説で強く語った。また、国際通貨基金(IMF)の支援に関しても要請する気がないことを宣言した。これらのエルドアン大統領の決断は、トルコ経済のみならず、国際金融市場にもマイナスの影響を与えかねない。では、トルコの経済危機はどの程度、欧州や他の新興諸国、ひいては世界経済に波及するのだろうか。

 トルコの通貨、経済危機がトルコ一国にとどまるのか、それとも新興諸国などに拡散するのかについては、専門家の見方が分かれている。トルコ・リラの下落に伴い、トルコに対して債権を有するスペイン、イタリア、フランス等に影響を与え、ユーロ危機から世界的経済に打撃を与えかねないという悲観的見方がある一方、トルコ通貨の波及効果は少なく、たとえトルコがデフォルトしても、アルゼンチンの時のように世界的影響は少ないという楽観的見方もある。これら両方向の見方があるということは、すなわち、将来の見通しが困難であることを示している。

 例えば、8月19日付のワシントン・ポスト紙で、コラムニストのロバート・サミュエルソンが、「トルコで起きていることはトルコで留まるか?」と題する論説で、このことを指摘している。

 『トルコ経済は世界のGDPの1.4%にすぎず、世界に影響を及ぼすには小さすぎる』という見方に立って考えるとすると、ピーターソン研究所の経済学者フレッド・バーグステンが言うように、「それは主として トルコの問題である」となる。

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