どの子も、いじめの被害者にも加害者にもなり得る

どの子も、いじめの被害者にも加害者にもなり得る

(Milatas/iStock/Getty Images Plus)

子どもの自死が多いのは、夏休みの後半から休み明けにかけて。その中には、いじめを苦にしての自死も少なくない。いじめ事件が報道されるようになって久しいが、現代の社会はまだこの問題を解決できていない。『いじめで死なせない 子どもの命を救う大人の気づきと言葉』(新潮社)は、20年以上にわたって記者・キャスターとしていじめ問題を取材してきた日本テレビの岸田雪子さんの一冊。岸田さんが取材現場からすくい上げてきた被害者やその家族の言葉から、大人が子どもとどう向き合うべきなのかを考えさせられる。どの子どもも、いじめの被害者にも加害者にもなる可能性があることを知ってほしいと、岸田さんは言う。

■「いじめの認知件数は多くていい」

――岸田さんはこれまで20年以上、いじめ問題を取材されています。20年前と比べて変わったことはありますか。

岸田:相談の体制づくりはある程度は進んできていると思います。20年前はそもそも電話相談窓口が、「いのちの電話」のようなものしかありませんでした。子どものための「チャイルドライン」が全国に普及し、今はLINEなどSNSでの相談体制もあります。あとは、政府が「いじめをどんどん見つけて」「いじめの認知件数は多くていい」という意識を持つようになったことが変化だと思います。

――「いじめを減らせ」では、問題が表面に出てこなくなるだけだから「見つけろ」と。

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