今でも「トランプ礼賛本がベストセラー」というアメリカ社会の現実

今でも「トランプ礼賛本がベストセラー」というアメリカ社会の現実

主要メディアはトランプ政権を批判し続けているが……(写真:AP/アフロ)

■今回の一冊■
Liars, Leakers, and Liberals
筆者 Jeanine Pirro
出版 Center Street

 トランプ大統領のことを手放しで礼賛する本がアメリカで大人気だ。書いたのは保守系メディアのFOXニュースで活躍する女性コメンテーターのジェニー・ピロだ。検察官や裁判官も務めた経歴を持つピロの舌鋒は鋭い。トランプを批判する人たちを、書名にある通り、Liar(嘘つき)、Leaker(不法に情報漏洩するヤツ)などと切り捨てる。

 筆者のピロは長年、トランプ一家とプライベートの付き合いがあり、トランプの子供たちのことも含め、素晴らしい人たちだと大絶賛する。本書のサブタイトル The Case Against the Anti-Trump Conspiracy がそのままズバリ示すように、ロシア疑惑などトランプをめぐる悪材料はすべて、アメリカの国家治安当局も加担する反トランプ勢力による陰謀だと批判する。

■トランプ支持者たちの思いを代弁する本書

 ここで最も重要なのは、本書の内容の妥当性ではない。こんなトランプ礼賛本がアメリカでベストセラーとなっている現実そのものに意味がある。本が売れるということは、内容に共感する人がそれだけたくさんいるということだ。

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