台湾統一地方選で最大野党が起こす「韓流ブーム」

台湾統一地方選で最大野党が起こす「韓流ブーム」

(Julien Viry/iStock)

11月24日投票の台湾統一地方選挙は、全22県市の首長と議員らがいっせいに選出され、2020年1月の台湾総統選挙の行方を決める前哨戦だ。決戦の日が近づく中、台北に次ぐ台湾第二の都市で、南部の中心である高雄市長選挙で最大野党・国民党の韓国瑜候補(61)が「韓流ブーム」と呼ばれる旋風を巻き起こしており、世論調査の支持率で与党・民進党の陳其邁候補(53)を突き放している。

 高雄市中心部の鳳山地区で10月26日晩に開かれた韓候補の総決起集会では、主催者発表で5万人が終結。群衆は会場を埋め尽くし、国民党支持者が好む「中華民国旗」を振って声援を送った。民進党は当初、金城湯池である高雄での楽勝を予想し、明らかに油断していた。12年にわたり高雄市長を努めた民進党の大物、陳菊総統府秘書長は、市長候補を党内自派閥から出すことにこだわった。党内選で陳氏が候補者に選ばれた後も冷淡な態度を取り続け、党内にしこりを残した。

 与党が内紛にかまける間、韓候補は短期間で急速に支持者を拡大した。主戦場はインターネット。世論に強い影響力を持つ台湾最大の電子掲示板「PTT」を発言の主舞台とした。人気ブロガー「館長」と対談する動画も注目を集めた。

 選挙戦も独特で、選挙事務所を設けず、旗やのぼりを一切使わない簡素な手法を「ミネラルウォーター1本の戦い」とキャッチフレーズ化。

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