「テレ東伝説」が生まれる本当の理由

「テレ東伝説」が生まれる本当の理由

iStock / Getty Images Plus / metamorworks

■総裁選の裏で『マッドマックス』

 9月20日、自民党総裁選の投開票が行われた。事実上、日本の次の内閣総理大臣が決まる瞬間である。NHK、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビは、投開票が始まった午後1時以降、当然のごとくその様子を生中継で伝えた。

 一方、その時間にテレビ東京が放送したのは、映画『マッドマックス2』だった。『マッドマックス2』は1981年に公開されたオーストラリアの映画だ。主演はメル・ギブソン。大国同士による戦争の後、枯渇した石油の略奪を繰り広げる暴走族たちと元警官であるマックスの戦いを描いたバイオレンスアクションである。

 つまり、その時間に6台のテレビを並べ、各チャンネルに合わせていれば、奇妙な光景が見られたはずだ(関東地区のみ)。6台中5台の画面に映し出されたのは、自民党本部の会場で戦況を見つめる安倍総理と石破元幹事長の顔。一方、1台だけ、7チャンネルに映し出されたのは、荒廃した砂漠の世界で暴れまわるモヒカン頭の暴走族の顔である。

 当日の朝刊のテレビ欄はさらにシュールだ。「自民党総裁選▽決定の瞬間を生中継」(NHK)「6年ぶり因縁対決!安倍VS石破」(日テレ)などの文字が並ぶ中、テレ東はこうだ。「ド迫力の大ヒット作/世界崩壊!壮絶バトル」……。

 この様子はさっそくSNSなどで話題となった。

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