内憂外患の台湾・蔡英文政権――再選左右する「中間選挙」の行方

内憂外患の台湾・蔡英文政権――再選左右する「中間選挙」の行方

強まる中国からの圧力に対し、アメリカとの連携で対抗し、国内支持率の回復も狙う (REUTERS/AFLO)

台湾の蔡英文政権が苦戦を強いられている。2018年11月24日に予定されている統一地方選挙は、20年の再選に向けての「中間選挙」的位置づけにあるが、支持率が上向かず、与党・民主進歩党(民進党)の候補に元気がないのである。

 蔡政権は、16年に地滑り的勝利を収めたものの、就任後半年もしないうちに支持率が低落し、今や30%程度でほぼ固定してしまったからである。もしも統一地方選挙で敗北するなら、蔡英文は民進党主席を辞任しなければならなくなり、蔡英文への求心力は失われ、20年の再選に黄色信号がともる。

 そもそも蔡政権はなぜ人気を失ったのか。悪化する中国との関係はどう作用しているのか。蔡英文が再選する条件はいったい何なのか。

 蔡政権は、馬英九・中国国民党(国民党)政権に対する怨嗟(えんさ)の声から誕生した。つまり、伝統的な支持層から中道の有権者にいたるまで、現状変更の強い期待の下に誕生した政権である。言い換えるなら、支持率低下は、いくつもの異なる期待に反した結果である。

 第一に、政権成立当初、清新さが足りなかった。蔡総統は慎重な政権運営のために、林全・行政院長(首相に相当)をはじめとして、「老人、国民党系、男性(老藍男)」といわれるベテランを配置した。このことにより、民進党支持層に、「自分たちの政権ではない」という悪印象を与えてしまった。

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