トランプがファーウェイ幹部を捕らえた本当の理由

トランプがファーウェイ幹部を捕らえた本当の理由

12月11日、大統領執務室でロイター通信のインタビューに応じたトランプ大統領。机の上には愛飲するダイエットコークが(REUTERS/AFLO)

今回のテーマは、「ファーウェイ事件とトランプ流ディールパターン」です。中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)が12月1日、米国の要請によりカナダのバンクーバーの空港で逮捕されました。孟副会長は同月12日に釈放されましたが、イランとの違法取引を行うため、米金融機関に虚偽説明をした疑いがもたれています。

 ところが、米国の孟氏逮捕の本当の理由は別のところにあるようです。本稿ではファーウェイ事件における同国の思惑と、ドナルド・トランプ米大統領のディールパターンを中心に述べます。

■米国のストーリーの仕立て

 ハイテク通信機器の分野で大躍進を遂げているファーウェイは、中国政府及び軍と連携をしており、純粋な民間企業ではありません。この分野で覇権を握る野望を抱いている習近平中国国家主席にとって、ファーウェイは中国企業の中で最重要企業の位置づけといえます。

 少々乱暴な言い方ですが、米国はその企業の孟副会長を無理やり逮捕したのです。というのは、米国にとって種々のメリットがあるからです。

 例えば、ファーウェイの企業イメージが低下します。さらに、米国はファーウェイの通信機器を使用すると、基地局を通じて機密情報が抜き取られる、大量のデータが盗まれるといった恐れがあると、世界に向かって警告を発することができます。

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