母の骨を埋めた日

母の骨を埋めた日

(fotohunter/Gettyimages)

母が10月26日に亡くなったので、兄弟3人で相談して納骨日を12月6日に決めた。

 霊園の管理事務所で諸手続きを終えた後、私は最後に係員に言った。

 「作業される方がもう墓地に向かってるんですか? じゃあ、ご連絡をお願いします。我々の遺族の希望で、父の骨壺の中に母の遺骨を一緒に入れたいと、そうお伝えください」

 「ご遺骨をご夫婦一緒に埋葬、ですか?……少々お待ちください」

 係員は胸に「研修生」の札を付けていた。

 表情を緊張させ、後方の部屋へと小走りで急ぐ。自分では判断できずベテラン事務員の指示を仰ぐのは、この日何度目か。

 しばらくして席に戻ってきた。

 「大丈夫です。ご遺骨、一緒にできます」

 当然だと私は思った。遺族の希望であり、霊園側にも何の負担もないからだ。

 母は、死の前日まで元気だった8年前の父と違い、病院で徐々に穏やかに旅立った。

 最終的な死因は気管支肺炎ということになるが、施設から病院に運ばれた時点で口から食物を摂れなくなっていたので、93歳という年齢を考えると、点滴で40数日生命を延ばした末の「大往生」、と呼べるだろう(延命治療は生前から望んでいなかった)。

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