日本経済のリスクシナリオを考える

日本経済のリスクシナリオを考える

(Delpixart/Gettyimages)

今回は景気楽観派を自認する久留米大学商学部教授の塚崎公義が、今年の日本経済を考える上でのリスクシナリオについて考えます。

 今年の日本経済も、メインシナリオとしては順調な拡大を続けると考えて良いでしょう。しかし、昨年1年間で複数のリスクの芽が現れて来ましたので、今年の経済を考えるに際しては、リスクシナリオにも目配りしておく必要がありそうです。そこで今回は、リスクシナリオについて考えてみましょう。

■メインシナリオは好調持続

 日本経済は、緩やかながら拡大を続けています。労働力不足が深刻化してきたことに加えて、「この労働力不足はしばらく続く」との認識が広まって来たことなどにより、企業が省力化投資を活発化させ始めました。これは景気を更に拡大させる要因として注目されます。

 消費税増税は、前回(5%→8%)より小幅ですし、様々な対策も講じられるようですから、景気の腰を折ることはないでしょう。欧米の景気を心配する市場関係者は多いようですが、米国も欧州も中央銀行が金融を引き締め方向に動かしていることを考えると、欧米の中央銀行はそれほど景気を心配していない模様です。

 中国の景気は対米輸出の減少などで減速するでしょうが、過度な懸念は不要です。米国が中国からの輸入を他の途上国に振り替えると、その途上国の景気が拡大するので、世界経済全体としての景気悪化は限定的なものとなるからです。

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