アルバニアとイタリア、緊密かつ複雑な隣国との関係

アルバニアとイタリア、緊密かつ複雑な隣国との関係

イタリアの踵(かかと)の部分、マリーナ・セッラからアドリア海の向こうにあるアルバニアの山脈越しに朝日が昇るのを待つ人々(Raffaella Quaranta/Gettyimages)

■アルバニア人はイタリアが大好き?

 3月2日。アルバニアのアドリア海沿いの港町ブローラを目指して山越え。海抜ゼロメートルから1200メートルの峠まできつい勾配のつづら坂を登り、その後は緩やかに下り海岸線の平坦な国道を30キロ北上するという長丁場。

 自転車を押し歩きでつづら坂を登るにつれて、小雨がみぞれ雨に変わってきた。さらに登り始めてから三時間後に高度1000メートルを超えると本格的な吹雪となってきた。

 午後1時を過ぎると目標としていた峠のレストランが遠くに見えて来たが、まだ1時間くらいかかりそうに思えた。そのとき大型バンの商用車が真横に停まって運転席より大男が降りてきた。彼は車に乗れと身振りで指図した。

 大男は荷物を含めて30キロ近くになる自転車を軽々と抱えて大型バンに積み込んだ。助手席に運転手の相棒がいた。二人とも英語は片言程度だが、二人はイタリアへ出稼ぎ経験がありイタリア語は流暢だ。

 アルバニアは1990年の民主化・市場経済導入以降、隣国イタリアとの関係が緊密になっている。二人によるとイタリアは未熟練労働者不足を補うためにアルバニア人に対しては労働ビザ発給枠を特別扱いしているようだ。このためアルバニア人の若者は望めば容易にイタリアで就労できるという。

 アルバニアではイタリア語を話す人が多く、フツウのおばさんでも外国人と会うとイタリア語を話せるかと聞いてくる。

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